品目分類の対策は?覚えないと通関士試験に合格できない?
通関実務の対策として品目分類を覚えるかどうか。
通関士試験に関してネットでよくみるトピックの一つですが、
結論から言うと覚えなくて良いです。
少なくとも私は品目分類はほとんど覚えずに試験に臨みました。
理由はいくつかありますが、まずは品目分類ついて確認しましょう。
そもそも品目分類とは?
そもそも品目分類とは
関税の課税等のために、 関税率表適用上の所属区分を決めること
です。
この所属区分が分類する人によって異なってしまうと、関税も異なってしまい公平性が損なわれてしまいます。
そうした不合理をなくすために、関税表に関する通則1~6に基づいて品目の所属を分類していきます。
また、関税率表の体系として部、類、項、号で構成されており、部は1部~21部、類は1~97類(77類は欠番)まであります。
www.customs.go.jp税関HPでも公開されているので見てください。
なぜ品目分類は覚えなくていいのか?
私が考える理由としては3つ
- 覚えなくても試験問題が解ける
- 部・類の量が多い
- 暗記が必要な問題より考えさせる問題が主流
です。それぞれ見ていきましょう。
覚えなくても試験問題が解ける
品目分類は申告書問題を解く際に必須ですが、問題を解くのに必要な関税率表は別紙で配布されます。
分類根拠となる部注、類注などもしっかり載っているので問題を解くのに品目分類が出来ないということはありません。
部・類の量が多い
上でも説明しましたが、部は1~21部、類は1~97類(77類欠番)と覚えようとすると100以上覚えないといけません。
しかも下の画像のようにそれぞれ細かいです。
単なる羅列でも部なら頑張れば覚えられるかもしれません。
しかし類を覚えるのは現実的ではありません。
覚えなくても試験問題は解けるのに、限られた時間の中でこれらを覚えることは相当悪手です。
暗記が必要な問題より考えさせる問題が主流
品目分類の問題は頻出ですが、上記のようにその場で考えさせる問題が主流です。
もちろん暗記していないと解けない問題も出ますが、そういうのは過去問から出てる問題に近かったりします。
品目分類の対策は?
暗記云々の前にまずは通則から正しい品目分類を導き出せることが重要ですので、ここをしっかり暗記しましょう。
品目分類の理解には下記サイトが非常に参考になるので一読をおススメします。
HSコード決定の原則「通則」とは – 関税削減.com【HSコード分類事例の解説】
暗記系の問題は正直捨て問題で良いと思いますが、暗記系でもよく見る論点はあるので問題集や過去問で対策しましょう。追加で対策するならば過去問の輸出入申告書のテーマに範囲を絞って対策するのが効果的だと思います。暗記系はそれで十分でしょう。
やりだしたら切りがありません。
因みに2020年度にはこういう問題が出ました。
暗記系問題ですが、テーマは2016年度の輸入申告書問題から出ていました。
暗記系の品目分類を落としても1~2点です。確かに通関実務の1~2点は大きいですが、配点の大きい申告書問題等が解けないにも関わらず、1~2点の為にかなりの時間を費やすのは間違いだと思います。